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やり直し英語の考え方

2013.09.03.22:55

やり直し英語のやり方ですが・・

世の中にはたくさんの「やり直し英語」の本が出ています。その大半は、中学英語の文法をやさしく解説しようというものです。
前にもさんざん書いていますが、そこに「英語の音の基礎を学ぶこと」は基礎のやり直しには含まれていないのです。
これは、英語教育界全体の、音に関する無関心という大きな問題があるのですが、その反面、やり直し英語の本を買おうという人は、外国語学習法について学校での体験以外に何か知識があるわけではないですから、学校の勉強と同じことを最初からやろう、という発想にどうしてもなってしまうのですね。
つまり、文法中心という頭があるのは、本を買う学習者自身でもあるわけなので、英語の音声面の基礎を教えますという本は買わないわけです。

さて、やりなおし英語をやろうという人は、基本的に英語のデータベースができていません。つまり、ほとんどインプットされていない状態です。

ですから、第二言語習得論の原則に基づけば、インプットをまず多量に入れていかねばなりません。つまり、やさしい英語に大量に触れるということです。しかも、音声つきで触れるということです。
音声を聞き、それをリピートし、テキストを見ないで言えるようにしていく、ということを学習の中心にするという発想が欠けていると、なかなか伸びないと思います。文法解説書を何冊も読むというのでは決して文法もわかるようになりません。というのは文法というのはデータベースを整理していくためのものなので、データが入っていない状態でいくら文法だけやっても時間の無駄というべきです。

また、文法の問題集というのも時間の無駄です。
学校英語しか知らない人はそういう勉強をしてしまいますが、それではだめです。
文法は文法問題を解くことによっては身につかないのです。
やるべきことは、例文の暗記です。
例文の音声を聞き、リピートするうちに覚えてしまう、ということです。

文法は、まず不定詞を完璧に仕上げたら動名詞に行く、というふうに学習が進むものではありません。
学校英語ではテストをしなければならない必要上、どうしてもそういうやり方になりますが、それは外国語習得の自然な展開ではないのです。
全体がおぼろに見えていたのが、徐々にくっきりしていく感じです。ある特定の部分だけが完璧にくっきりしている、ということはあり得ません。
走るのがビリの人が、サッカーでは完璧なプレーを展開する、というわけはないでしょう?
「基礎体力」というものができれば、どちらもある程度上達していくのです。

とにかく、文法書を一冊読んだら、時々辞書を引けばわかる程度のやさしい英語を100ページ分くらい読んだらいいです。音声を活用しつつです。
それをやらないといつまでも離陸できません。それが大切なのです。

で、何を読んだらいいのか・・というときにいつもおすすめしているのが『英語多読ガイドブック』です。
また、日本語と対訳になってる本でもかまわないと思います。できれば、CDがついてる方がいいですが。



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古川 昭夫、黛 道子 他

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ただ、私はここで言っている多読三原則は絶対視していません。
つまらなければやめるというのは結構ですが、辞書は絶対引かないとがんばる必要はないでしょう。引きたかったら引けばいいし、引きたくなかったら引かない、とゆるく考えたいですね。
というのも、やさしい英語の本に出てくる単語は基本単語である可能性があるので、本を読みながらそういう語彙の欠落を補っていくのも一つの方法だと思うからです。

まとめると、

必要なものは

・メイン教科書(CD付)
・多読教材(CD付)
・文法解説書
・音声基礎の解説書(個々の音だけでなく強勢や音変化、リズムなども説明しているもの)
・辞書

が考えられます。
メイン教材というのは、テキストがあって、そこに文法や語法の解説がついているものです。
いちばんはじめからやるならNHKの基礎英語がベストですね。基礎英語一年分を編集して一冊にした本もあったと思いますが。
あるいは、中学教科書+教科書ガイド+CDのセットもいいと思います。
これでしたら、中一のが一通り終わったら別の出版社の教科書でまた中一をやってみるといいと思います。一冊目ほど時間をかけてなくてもいいので。
ガイドには訳がついてるので、その訳を見ながら英文を復元できるところまでやれば理想ですね。
音読やリピーティング、シャドーイングという学習法を覚えてください。情報はネットにいくらも出てますから。

いちばん最初期は、メイン教科書だけでもいいです。それを音を含めてインプットして、次のレベルのテキストに進んだときに、その既に終わったレベルの多読を始めればいいわけです。
文法解説書は、自分のレベルを考えて。必要以上にくわしいものはやめます。

なお辞書ですが、これは二つ考えます。一つは電子辞書で、もう一つは紙の辞書です。電子辞書は調べるもので、紙の辞書は読むもの、特に基本語についての情報を知るためのものと心得ます。そして紙の辞書は、自分のレベルにあったものにします。初級者には『エースクラウン英和辞典』を推薦します。なぜかというと、基本語についてそれをイメージ化して示してくれるからです。もう一つ似たコンセプトで『Eゲイト』というのがあったんですが絶版になってしまいました。


エースクラウン英和辞典エースクラウン英和辞典
(2008/12)
投野 由紀夫

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音声解説書については過去にだいぶ書いたので参照してください。『絶対発音力』『英語舌のつくり方』『世界一わかりやすい英語の発音の授業』(一部問題あり)などがあげられています。


絶対発音力 「マトリックス方式」で脱日本人英語絶対発音力 「マトリックス方式」で脱日本人英語
(2009/09/05)
靜 哲人

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プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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