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英語学習の「女坂」

2013.07.24.00:45

そういえば、TOEIC990点をあまりTOEIC対策しないで取ろう、という本の企画がありました。去年出すつもりが、まだ書いておりません(^_^; 消えたわけではありませんが、ちょっとコンセプトの練り直しをしておりました。

実を言うと、まったく対策をしないで990点はちょっと難しいと思います。いくら英語力があっても、対策ゼロでは980点くらい止まりになる可能性が高いと思ってます。ですので、対策は必要ですが、最小限にするという意味です。

私が考えているのは、勉強に対するアプローチの違いです。
坂を登るのに、男坂・女坂というのをご存じでしょうか。
男坂は急な坂を一気に登る道、女坂をなだらかな道をくねくねと時間をかけて登る道です。
最短の道をがんばって上るか、時間をかけても楽な道を行くか、です。
私の言うアプローチは「女坂アプローチ」なのです。

これまでの勉強法本というのは、すごい努力量を前提としたものが多くて、一種のスポ根の世界といいますか、「そりゃあそれだけ勉強したら上達するにきまってるじゃん」というようなものがよくあったと思うのです。
ですが、体質的にそういうがんばり方をすることができない人が多くいることも経験上知っています。

ですので、「効率は多少落としても、その過程をあまりきつくなく、ある程度楽しいものにし、長く続かせることによって結果的に高くまで行ける」というアプローチも有効ではないでしょうか。
もちろんTOEICは短期集中のほうがいいことも知っていますが、英語の上達としては、そういう女坂アプローチもありではないかな、と思います。

この考え方は、井上大輔氏の「捨てる英語」というコンセプトではじめて触れました。
つまり、「わざと効率を落とすことで長続きさせる」ということも大事だということです。

しかし、学習法の本っていうのも難しいんですよね。
というのも、そもそも何の目的で英語をやるのかということで、学習法も違ってくるわけだし、さらに、個々人の学習スタイルの違いもあるので(これはSLAでも重要なテーマなのですが)、本当は、学習法というのはオーダーメイドであるべきなんですね。それを不特定多数の人向けに書くこと自体、ちょっと無理があるのです。
本当は個人にあった学習プログラムを作ってくれるコンサルタントみたいな商売があってもいいと思うくらいです(あるのかもしれませんが)。

あと、学習法本のレビューでは必ず「目新しいことは書いてない」という批判をする人がいますね。
そりゃあ、学習法として何か夢のような革命的なものを期待したら、そんなものはないに決まってます。学習法自体はどこかで目にしたものばかりでしょう。
問題は、そういう多くある学習法で、何をメインとし、何をサブとして、どういう順番でどのくらいを組み合わせ、具体的にどの教材を使うのか、といった「プログラム」の提示にあるんです。
たとえれば、ある料理を批評して、ここには豚肉やキャベツ、にんじんなどありきたりの材料しか使ってない、と文句を言うようなもので、目新しい食材がないからいけない、ていう批評と同じじゃないですか。問題は、それをつかってどう料理したか、にあるんです。

まあともかく、そこで生み出される「テイスト」が問題ですよね。
そのテイストを、「楽をしながら上達する」という感じにしてみよう、というのが「女坂アプローチ」なのです。
具体的に、多読多聴をメインとして、そこにサブとして音読その他の学習法を組み合わせる、という感じで、「素材」は目新しくはありません。ただその組み合わせ方のアイデアの問題になります。
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プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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