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英語学習法:集約されるもの

2013.04.05.12:13

このブログは、英語教育学とか応用言語学などの「専門家」の立場のものではありません。あくまで現場の授業のためにそういう知識を勉強し、使わせてもらうという立場から書いています。
最近は「学習法本オタク」とも言えるほどその種の本を集め、読んできました。学術的なものから、TOEIC900点の人のものまでですね(個人的には、900点程度で本を書くべきだとは思わないですが)。
自分の成功体験を書いただけの本も多いですが、いろいろ読むうちだんだん、集約される点が見えてきたように思います。

日本人はなぜ英語ができないのか?

誰しもこの疑問があります。

これに対して、
「そんなに簡単にできるものじゃない。『六年間もやったのに』ではなくて『六年しかやってないからだ』」などと、基本的に学習時間が足りないという指摘もあります。

時間が足りないのはその通りですね。ただ問題は、その時間の中身でしょう。

集約すればこういうことになるようです。

・インプットの量が足りていない。
・「わかる」ことに終わりがちであり、その知識を使えるようにするための「定着活動」が足りていない。
・文字と音声を切り離して学習してしまいがちである。

この三つは当然、連動しています。
「脳に英語の回路を作る」という言い方はある程度脳科学的にも根拠があるそうです。
つまり神経回路の創設ですね。
その場合、言語の本質は音ですから、音によるインプットがなされないとその回路の形成はされにくいはずですし、また、「話す」ことに関する運動機能との連係もなされないです。

従ってそれを意識すれば、少ない学習時間でもその効率を高めることは可能でしょう。

具体的には、

・多読多聴
・音読(シャドーイングを含む)

だと思います。
学習法本を集約するとだいたいそこへ行きます。

多読多聴とは、かなりやさしいものを多量に読み、聞くことです。
多聴というと普通、テキストなしにたくさんを聞くという意味に言われることもありますが、ここでは、テキストを見ながら聞くということでかまわないと思います。つまり多読に音声がついて、聞きながら読むという形です。多読のすべてでなくてもいいですが、そういうものを取り入れることですね。

そして、意味がわかった英文を音読するということです。
日本語でも音読すると脳が著しく活性化するということで、一時はやりましたね。

なお前提として、発音の基礎ができていない人はそれをやるべきです。

今は、TOEIC対策などでも硬式問題集の英文を音読・シャドーイングしたりする人も多いですね。

「音を入れる」っていうのはすごく大事なことで、というのは、音を入れることによっていろいろ脳の活性化が起こるようなんですね。文字情報の処理というのは言語に関わる機能の一部しか使っていないような気がします。音というのは体を動かすこととつながります。

「英語は半分体育のようなつもりでやる」ということです。

なので、学習法本って、まともな本であれば、基本的に書いてあることはみな大差ないんですよ。
ですから、たとえば森沢さんの本みたいに、どの教材をどういうふうにやるのか、そういう具体的な情報で差別化するしかないですね。
「もう知ってることしか書いてない」とか批評しても、すでにある程度、確立しつつある情報なのですから、たとえば中学校の参考書に書いてあることはみな同じで、説明のしかたが違うだけというのと同じことです。
「だいたい同じだな」と思ったら、もうそれ以上読む必要はなく、あとは実践あるのみです。
必要なのは「教材としては何がいいのか」というような情報ですね。

ということで、学習法についての意識の高い人にはすでに「常識」ではあるのですが、世間的にはまだまだです。

学校英語ではだめだ → ネイティブに会話を習わないといけない

などという方向に考えてしまう人もまだ多いわけです。そこで「英会話産業」というのが生まれます。

ですので、世間への啓蒙のために、「基本的に同じようなことが書いてある学習法本」はもっと出版されねばなりません。
それを、すでに学習法本を何冊も読んでいる人が「つまらん」などとけなすのはやめましょう。似たような本がたくさん出るのは日本全体の利益になることなのです。

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プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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