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音声基礎の解説本を探す

2013.03.13.16:06

英語の音声面の知識がコンパクトにまとまっている本というのが意外とないです。
個別の音素だけでなく、音変化や弱形、文のリズムなども要領よく解説している本がいいのですが・・
副読本に使おうと探していると、決定打がありませんね。

靜哲人『絶対発音力』
たびたびここで書いてますが、良書です。
ただ独習を目的としているので解説が「コンパクト」ではなく、詳しいです。
その点、たくさん文章を読まねばならないので、教室では使いづらい。
それと、弱形とか、つづり字と音との関係はもっとわかりやすく整理したいのと、「rの弾音化」がよく見ないとどこに書いてあるのかわからない、などがありました。90点はつけられますけどね。

野中泉『英語舌のつくり方』これが今のところいちばん使いやすそうです。ただ、bus の母音がシュワ(あいまい母音)の強形だと言って説明されていないのは今でも理解できず・・ ただこの母音は、日本人にはそれほど気にしなくていいものなので、まあいいのですが。弱形のことはしっかり書いてありますね。
ただ、アメリカ発音に統一するというわりには、r化されたシュワのことなど書いていないので、そこは矛盾ではないかと思っています。というぐあいに突っ込みどころはあります。

関正生『世界一わかりやすい英語の発音の授業』
わかりやすさでは第一かな、と評価できるんですが、惜しい間違いがいくつか。
「rの弾音化」がなぜか説明されていない。rがdになることまで言っておいてなぜ弾音化を言わないのか理解に苦しむ。
それと、ae の母音の練習のしかたが、「アの口でエを言う」のが困りました。
いや、もちろん、「エを言うつもりでやってみたら」という指導は、なかなかアとエの中間の音が出ず、アよりの音しか出ない人に対しては、効果があります。が! この本では「アの口から絶対に動かさないこと」と書いてありますが、これは言い過ぎ! これは受け入れがたいです。aeの場合は、アよりも唇を横に引っ張ることが重要なのです。それでもできない人にエを言うつもりで、というのはいいのですが「動かすな」はおかしいと思うのです。引っ張ると指導するとエの方に行きすぎてしまうと心配するかもしれませんが、経験上それは少数で、引っ張りが足りない人が圧倒的に多いです。ですので、「アの口を動かさずにエを言え」ではなく、反対に「エの口でアを言う」という指導の方が効果をあげやすいと思います。人によるので絶対ではないのですけれど。
関さん実際に指導しているのかな? 予備校だと個別指導はできないでしょう?
しかしこの本のいいところは、弱音化がすごくわかりやすく書いてあること、つづり字と発音の関係がしっかり書いてあることです。後者は、フォニックスの本を見ればわかるわけですが、できれば「音声基礎」としてそれはまとまっていてほしいのです。
もうちょっとでこれを採用しようと決めかけましたが、「アの口は動かすな」は受け入れられないので、これだけでも没ですね。これは重要な音ですからね。

靜先生が高校向けに出した『発音入門』は、大学には見本はやらんと断られたので、やはり『英語舌』でいくしかないかもしれません。(見本は送れるという連絡が後から来ました)
「音声基礎」が英語の基礎の重要部分だという認識が世の中にないので、いい本が少ないのです。困りましたね。
音素だけの本にはいいのもありますが、弱形や音変化まで網羅した本がないのですね。
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プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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