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野口氏の英語学習法とニュース英語

2012.08.18.22:18

こちらのレビューをしてみます。有名な野口氏の英語学習法の本です。

「超」英語法 (講談社文庫)「超」英語法 (講談社文庫)
(2006/10/14)
野口 悠紀雄

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ポイントは、英語を聞くことを中心にすべきだということ、そして話すことは聞ければ何とかなるものである、ということです。そこでネットからニュースを入手して聞くことをすすめています。

ここで書かれている学習法は、理にかなっていて、前の曽根氏の指摘していたフェーズ2の勉強法に近いものだと思うのですね。
ただ野口氏の場合、その学習法が最適であるという層がある程度限定されているのではないか、と思いました。
つまり、高校までの間に読む方はかなりできてきているが、音声インプットはいまいちであるという、わりと古いタイプの受験英語を経験した人々にフィットするものだと感じます。つまり、野口氏自身がモデルですね。

たとえば、教材はネットから取ればいい、なぜお金を払って教材を買うのかわからない、と書いていますが、英語力によっては、ニュースも語注や和訳のついている本から始めたい人もいるでしょう。ニュースを最初から注釈なしでわかるところからスタートできるのは、受験英語でも相当上位層にあった人だけですよ。
そのへん、誰でも100%妥当するとは言いがたいところもあります。
その意味で、段階別に学習法を変えるというところまで言及している曽根氏の本の方が視野が広く、英語教育のプロ的な見方だと思います。

ちなみにニュース英語入門への私自身のおすすめとしては、CNN English Express のような学習雑誌とか、和訳・スクリプト・CDつきの本から入ってそれをインプット(時には音読など)していくのと、テレビのものとしてはNHKの定時ニュース(夜7時と9時)を副音声で見るのをすすめます。日本のニュースの方が新聞に書いてあることと同じですし、内容がだいたいわかった上で英語を聞けますから、見知らぬ海外のニュースよりとっつきやすいです。過去に私はNHKニュースを2年くらい聞いてすごくリスニング力が伸びました。ただこれももちろん、「読み」の力があることが前提です。

でもまあ、CNNやBBCのニュースは、日本ではあまり報道されない世界の事情がわかるので見る価値はあるんですね。最近、BSのDlifeという新しい放送局で BBC World News が見られるようになったので時々見ています。英米的なバイアスがあることは承知の上ですが。
しかしスクリプトなしで最初からCNNやBBCは挫折のもとです。スクリプトなしで見るならNHKからスタートしてください。海外放送局のニュースは、ネットでスクリプトつき動画を見るようにします。PBSのNewsHourもいいですね。

ニュースが好きではない人はオーディオブックでもいいでしょう。

つまりポイントは、いわゆる「英会話」(曽根氏言うところのフェーズ1のサバイバル英会話)ではなくて、「書き言葉の英語」を音声としてインプットする、ということです。そこが大事なところなのです。

もちろん会話のスキル的なものもありますから、会話系の教材のCDを聞くことはもちろんいいんですが、それだけでは不足だということです。英語力を伸ばすのは書き言葉系のインプットであって、TOEICにも直結するのです。

話を戻しますと、野口氏の『超英語法』は、受験英語がかなりできた人には向いている、と言うことができます。
ただ、話す訓練もスカイプ英会話で多少平行してやる方がいいのではないかという気がします。

最後になりましたが、野口氏も、ネイティブのインフォーマルな英語については捨てろ、と言っています。それが最も難しいもので、多くの場合そこまでやる必要はないということです。

世の中にはそういうインフォーマルな表現を教えようという本もあって、「これを知らないとネイティブの仲間に入れてもらえないぞ」などと不安をあおる宣伝文句をつけたりしてますが、まったくけしからんことで、そういうものに惑わされてはいけません。
そういうのは、ちゃんとした英語ができるようになった人が、今度はドラマにでも挑戦してみようかという時に参考にするものです。野口氏も最近になってそういう英語を始めてみたと書いてますね。
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comment

Secret

どうも有り難うございます

2012.09.21.00:19

「高校までの間に読む方はかなりできてきているが、音声インプットはいまいちであるという、わりと古いタイプの受験英語を経験した人々にフィットするもの・・・」

このようにハッキリと書き切って下さる方が世の中にいかに少ないことでしょう。

聞くことと話すことが重視され、CD音声などを流し聞き&口真似で外国語が習得できる、などとうたう業者が後を絶ちません。

ちゃんとした発言をなさる先生の存在を知ることができて
嬉しかったですよ。

Re: どうも有り難うございます

2012.09.22.10:34

ありがとうございます。
英語ほど、「学習法の知識」が広まっていないものは少ないですね。
学校の英語で話せるようにならないので、反動で正反対に行ってしまうのですが、学校の英語に何を付け加えればいいのかということがわかればいいのでしょう。
その辺は過去の記事にも書いたことがあるので参考にしてください。
プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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