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文法書だけで英文法はマスターできない その2

2013.09.16.17:20

前にもそういう記事を書きました。
しかし、中学高校で文法偏重的な考え方がしみこんでしまって抜けられない人も多いようです。

やりなおし英語本についてこの間書きまして、『NHK CD BOOK 基礎英語』などを紹介しましたが、
「英文法をしっかりマスターしてからこういう本の音読に取り組んだ方がいいのでしょうか」という質問があったりします。
英語を「ちゃんとやること」=「文法を完璧にする」という思考パターンがしっかりと入ってしまっていますね。

ですから、「文法書だけで文法はマスターできない」と書いたわけです。
音読などの学習をする前に「英文法をしっかりマスターする」という日は永遠に訪れません。
そもそも、文法書で文法はマスターできないからです。

ではなぜ文法書を読んでおくのかというか、「全体のしくみを何となくわかっておく」という、全体のイメージを得るためなのです。
ですので文法書を読んでも英文法の半分かせいぜい60%くらいしかわかってこないかもしれませんが、とりあえず文法書はそれ以上に追求せず、リーダー的な本の学習に取り組み(リスニングや音読、シャドーイングをやるという意味ですよ)、ある程度やったところでもう一度その文法書を読んでみると今度は理解度が増した・・という感じで使うのです。
文法書をまず100%にして次に進もう、というのはかなりまちがった学習法と言えます。SLAの観点からしてですね。
ドリル的なもので文法を完璧にして・・という今までの学校のやり方を繰り返す必要はありません。
それは、テストをして点数をつけねばならないシステムだから、点をつけやすいように教えているにすぎません。
それが最高最善の教え方というわけではないのです。

学校英語の呪縛から離れることをおすすめします。
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『脱カタカナ英語の処方箋』

2013.09.16.17:11

『英語舌のつくり方』の著者、野中泉さんの新著、『脱カタカナ英語の処方箋』です。

これは、発音入門本としてかなりいいのではないかと思います。
『英語舌のつくり方』より、さらにシンプル。要点のみになってます。
それでいて、リエゾン・同化などの音変化やフラップTまでちゃんと書いてありますね。
英語の音声面についての基礎知識をコンパクトに学べるという意味では最高で、私の中では、このジャンルの中でもっともお勧めできるものという感じですね。
特に初心者はいいと思います。

また前著にない特徴として、野中さんの全身写真が見られます!
これは、親しみを感じるのによいですね(^^)


NHK出版 CD BOOK 脱カタカナ英語の処方箋 (CDブック)NHK出版 CD BOOK 脱カタカナ英語の処方箋 (CDブック)
(2013/02/14)
野中 泉

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行きすぎは禁物

2013.09.10.13:29

言語学習には偶発的学習と意図的学習があります。
問題はそのバランスですね。現在の知見をまとめれば、インプットによる偶発的学習をメインとしつつ、そこに適宜、意図的学習を入れていくのが効果的であろう、ということになっています。

ですので、インプット「のみ」によって上達しよう、というのもまたバランスを欠くことになります。
その限界はイマージョン教育の経験によって明らかになっている、というのも現在の知見の一つです

ただ日本では偶発的学習の重要性が知られていないので、それを強調する言い方をよくするわけですが、
意図的学習の必要性を否定しているわけではありません。

何が何でもインプットのみ、という「インプット至上主義者」は、実質的にもういないと言ってもいいでしょう。

なにか、通りすがりにここをちょっと見て、私のことをインプット至上主義者で、意図的学習を否定しているかのように誤解する人がいるらしいですが、そうではないので、あくまで「バランスが大切」と申しておきます。

文法書だけでは文法はマスターできない

2013.09.06.00:33

なかなかわかってもらえないのですが、タイトルの通りです。
これは第二言語習得研究で久しく言われていることです。
文法書を読み、ドリルを解く・・答え合わせをし、もう一回やる・・
多くの人はそれが当然のやり方だと思っていますが、そのやり方では文法はマスターできないことは「証明済み」なのです。

このように、「文法の間違い」を「修正・訂正」していくことがどの程度効果があるのかという研究があるのですが、その結果「文法の間違いの訂正にはほとんど効果がない」ということになってしまったのです。
これは第二言語習得の本を見ればどれにも書いてある基本的な事項です。

大事なのは、意味のまとまりのあるある程度の長さの文(ストーリー性のある、と言ってもいいですが)を多量にインプットすることなのです。そのように英語のデータベースを作っていかないと、文法だけやっても意味ありません。
インプットというのは、聞く、読む、単語や文法をチェックする、リピートする、音読する、シャドーイングする・・という一連の作業をこなすということを意味します。

文法書を「完璧にこなそう」と思わない方がいいです。
英語のインプットが進まないと、完全に文法を理解できることはありません。

いちばんよくない勉強法は、今日は名詞を完璧にやり、それが終わったら時制をやり・・というふうに、問題集を単元ごとにマスターしていこうというやり方で、これは言語習得の実際と合致していない学習法ですので、効率がまったく上がりません。
もしそういうやり方で教えている塾の先生とか家庭教師がいたら、やめてくださいね。

最初は、名詞も時制も不定詞もみな、なんとなく、おぼろにわかるという感じです。
その8割くらいわかった感じを、10割にするのは大変です。いくら問題集をやっても10割にすることはできません。間違え続けて、フラストレーションがたまるだけです。
インプットを増やしていくうちに、それまでわからなかったことがなんとなく自然にわかっていったりするものなのです。

ここが大事なところなので、多くの人は、問題集を解くなどの「意識的な学習」だけを勉強としてイメージしているのですが、外国語の場合は、「たくさん接していくうちになんとなくわかってくる」という要素がはなはだ多いのです。むしろそっちの方が習得についてはメインと言って過言ではないのです。

いま、学校で習うやり方が意識的な学習だけのことが多いので、外国語学習のメカニズムについて誤解をしている人がとても多いのです。

原則がわかってしまえば、どういう学習法がいいのかは判断できるようになりますので、学習法の本を手当たり次第読みあさるよりは、まずは、第二言語習得の入門書を読むことです。そうすれば、学習法本の良否も判断できるようになるでしょう。

原則を一言で言えば、一冊目の本に言うように、大量のインプットと少量のアウトプット、ということになります。
インプットをしないまま文法ばかりやっても絶対に習得はできない、ということを意味します。


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具体的なやり方としてこれもいいです。
特にこれから英語をやり直そうという人には必読です。


英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ)英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ)
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伊藤 サム

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白井さんの本のどれかと、『やさしくたくさん』を読んでください。あなたの英語学習についての常識がひっくり返ると思います。

やり直し英語テキストの例

2013.09.04.23:33

英語をやり直すための本を集めてみました。

まずは基礎英語ですね。


NHK CD BOOK 基礎英語1 はじめて学ぶ英会話と文法 (語学シリーズ)NHK CD BOOK 基礎英語1 はじめて学ぶ英会話と文法 (語学シリーズ)
(2011/04/14)
木村 松雄、ケイト・エルウッド 他

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NHK CD BOOK 基礎英語2 やさしい英語で楽しむストーリー (語学シリーズ)NHK CD BOOK 基礎英語2 やさしい英語で楽しむストーリー (語学シリーズ)
(2011/04/14)
高本 裕迅

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NHK CD BOOK 基礎英語3 ストーリーで学ぶ英文法の基礎 (語学シリーズ)NHK CD BOOK 基礎英語3 ストーリーで学ぶ英文法の基礎 (語学シリーズ)
(2011/09/14)
阿野 幸一、アンソニー・アラン 他

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文法の説明は比較的簡単なので、文法の本で補ってください。


ちょっと面白そうなのに次のものがあります。
ただ「最初から」ではなく、中学英語は一通りやった(穴はあるにしても)という人向きのようです。

最近のこういうテキストはストーリーをよく工夫して面白く作ってありますね。


ミライ系NEW HORIZONでもう一度英語をやってみる: 大人向け次世代型教科書ミライ系NEW HORIZONでもう一度英語をやってみる: 大人向け次世代型教科書
(2011/08/24)
デイビッド セイン

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やり直し英語っていうとすぐに文法ばかりやるような感じが多いですが、それでは足りないんですね。このように、ストーリー性のあるある程度まとまった英文が音声付きでのっている本を入手して、そのCDを聞き、音読などをしながら英語をインプットしていくのが大切です。その際、単語や文法の説明と和訳もついているものがよいでしょう。ですので、中学教科書と教科書ガイド、CDの組み合わせでもいいわけです。
あと音声の基礎をやり直しの重要部分と位置づけるという意識が必要です。

最初からやり直している人は、多読としては、Oxford Reading Tree (ORT)の stage 3か4あたりから始めるのがいいと思います。

なお、文法については石崎さんの『基本にカエル英文法』1~3か、山田さんの『中学英語をもう一度一つ一つわかりやすく』ですね。できれば両方とも、ですが。
前にも書きましたが例文の音読を重視すべきで、問題集はやらなくていいです。上の本についている問題も、少し考えてわからなければさっさと答えを見て書き込む方がいいです。それを音読する方が大切です。

あと辞書は『エースクラウン英和辞典』
そして『絶対発音力』もしくは『英語舌のつくり方』のどちらか、
『英語多読完全ガイドブック』

これらをそろえるということです。

学習法としては森沢さんの『英語上達完全マップ』(ただし多読はこの本に書いてあるより早く始めても良い)、また安河内さんの『英語は机で勉強するな』など、木村さんの『パワフルメソッド』などです。(学習法の情報はすごく多いので、ある程度絞った方が良いです。読み過ぎるとわけがわからなくなる可能性があります)

そして白井さんの『英語はもっと科学的に学習しよう』を読んでおきましょう(ただこの人は音読の評価がやや低すぎるが、それ以外は良い)、

なお、こういうのもあるようですが、まだ実物を見てないので論評は避けます。


NHK出版 CD BOOK ゆったり学ぶ おとなのやり直し英語教室 (語学シリーズ)NHK出版 CD BOOK ゆったり学ぶ おとなのやり直し英語教室 (語学シリーズ)
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プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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