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大学のTOEIC授業はどうなのか?

2013.08.22.22:23

来年からTOEIC授業を担当するのでいろいろ調べております。私はある程度TOEIC対策の本を見て、TOEIC対策法の現状について基本は理解したつもりですが、そこからすると、大学のTOEIC授業は「?」という感じを抱くことがあります。それは、WEBで見ることができるシラバスや、見本として見た教科書を見ての感想ですね。これでいいの? と思っていたら、ヒロ前田さんによる次の記事を見つけました。

疑問38 なぜ、大学のTOEIC教科書はゴミなのか

これは、やっぱりという感じです。しかし、大学での大部分のTOEIC授業はそういう教科書を使って行われているわけではないですか。ということは教科書だけでなくその授業もまたゴミに近いことになりはしないでしょうか?

そういういい加減な教科書で問題演習をしたところでどうなるというのでしょうか。

ということで、今のところ信用できそうなもので発見しているのは、桐原書店による『書き込みドリル』シリーズを教科書化した(つまり答えのついてないバージョンにした) Mastery Drills シリーズだけですね。ほかにも見つけたい(特にもう少し上のレベル用)のですが、なかなか難しいです。

というわけで、大学のTOEIC授業もいい加減なもの(TOEIC対策という視点から見て)が多いらしいことがわかったのですが、TOEIC対策をちゃんとしているところとして信用できそうなのが明海大学HT学部です。去年までTEX加藤さん、今年は浜崎さん、早川さんの名前も見えますし、そこの主任の白津さんもTOEICがわかっている人でしょう。で、ここのシラバスに注目したのですが、公式問題集と『出る順990』が使われていましたね。上級クラスではイクフン本もありました。

最近では、TOEIC対策をうたっているEラーニングもあるのですが、そこの問題が、どのくらい正確にTOEICを理解して作られているのか、ちょっと恐いです。たとえばそこに「神崎正哉監修」だとか「問題協力ヒロ前田」などと入っていれば信用もできますが、誰が問題を作ったのか何もクレジットがないEラーニングシステムは恐くて使えませんねえ。

このヒロ前田さんの記事は、「大学用TOEIC教科書のほとんどは使えないのではないか」という私の疑問を裏書きしてくれました。
まあ、かなり前(2007年)の記事ではあるのですが・・ その後、よい教科書が続々と出ているのでしょうか? そうでもないような・・ 「TOEIC本は著者名で選ぶべし」が基本ですからね。それはつまり、TOEICをよくわかってない人が書いているTOEIC本がはなはだ多い、というTOEIC商戦の現状があります。

そこで、教科書の体裁にこだわらず、定評のある対策本を使わせる方がいいのではないかと思います(私の技量ではまだ、公式を教材にはできないので)。答えがあったっていいじゃないですか。問題の答え合わせを授業のメインにするのではなく、音読やシャドーイングなどの定着練習や、対策の詳しい説明などに使えばいいのです。「和訳先渡し」なのだと思えば、市販本を使えるわけです。
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外国語の学習書を考える

2013.08.17.00:11

まずは、メインとして『前田式韓国語中級文法トレーニング』をやっています。
これはテキストがあり、それに解説と練習問題がつくというスタイルです。
だんだん難しくなっていくテキストに、新しい文法事項と語彙を覚えていくというオーソドックスな教科書。
やっぱりこういうのを一つメインにする必要があるのだな、と感じました。
もちろんCDもありますが、ノーマルスピードがかなり速いので、PCで速度を遅くして再生し、オーバーラッピングやシャドーイングに利用します。最初からCDのスピードだと不正確になりがちですね。
前田式は、音読重視です。テキストの音読を繰り返し勧めますが、最初は音声の速度を調整しないとなかなかCDにあわせて言えないです。

私は、このメイン教科書に、多読用のやさしい教材(CD付)、発音専門の本、文法総合解説書(辞典的に使えるもの)、それに辞書と、そのくらいは「語学学習一式」として必要ではないかと思います。
つまりリーディングのテキストは、自分のレベルより高いものを少しずつできるようにしていくものと、自分のレベルより少しやさしいものをたくさんというふうに、精読と多読の両方を意識してそろえる、というのがいいと思います。

韓国語の場合、まったく最初はどの本がいいのかはよくわからないのですが、いちおう初級が終わったらこの前田式に取り組むのが私には効果的でした。
ほかの教材はまた紹介します。


前田式韓国語中級文法トレーニング前田式韓国語中級文法トレーニング
(2009/03/20)
前田真彦

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夏休みのテーマ

2013.08.17.00:00

この夏休みのテーマは、「韓国語」です。
昔やっていて中断したままになっている韓国語を少しレベルアップしてみようということです。
時間があれば中国語も少し手を付けたいと思います。
現役の「外国語学習者」であることは、教える側にもいろいろとプラスになることと思います。

学習者の立場からはどのような本をどうやるのがよいのか、そのあたりも考えてみたいです。
というわけで韓国語などの話題も多くなりますが、英語への応用も視野に入れて書いています。

語順がすべての英文法

2013.08.12.01:35

英語の文法を復習するっていうとどういう本があるのかっていうと、これまでは『くもんの中学英文法』なんかが定番でした。
でも最近思うのは、こういうふうに伝統的に、BE動詞と一般動詞から始まって、その否定文と疑問文、っていう説き方だと、いちばんかんじんなことは何か、というのがもう一つ頭に残らないのかな・・という印象を抱くに至りました。
そこで、

最初から、『一億人の英文法』を通読すべし

・・というふうに考えるようになりました。そのほうが早道なのです。
が、この本は例文が高校レベルなので、若干、まったくわからない人には厳しい。そこでぜひ、これの「ジュニア版」を作ってもらいたいと思うわけです。

で、なぜ『一億人の英文法』なのかというと、「英語の文法で最も大事なのは語順である」という大原則でほとんどをまとめてしまっているからです。

文法のまちがいというのにも程度がありまして、

A. Tom play tennis this afternoon.
B. Tom is play tennis this afternoon.
C. Tom is tennis play afternoon this.

Aの間違いは大したことはないです。Bも、主語・動詞・目的語という並びは理解しているのですから、悪くはありません。しかしCはちょっと深刻です。
Cは「どう並べていいかまったくわからない」のですね。

今までの文法書だと、こういうことは「文型」という項でちょっと触れてるだけだったのですが、それでは駄目で、「ならべ方が英語の根幹なのだ」という強烈な印象を読者に与えないといけないのです、文法書というものは。ほかのところが間違ってもならべ方さえよければ何とかわかりますからね。
(なお、is とは日本語の「は」にあたる、という「中間言語ルール」を持っている人は非常に多いですね、たぶん高卒の人でも。それはいくら言っても、英語力の全体が上がらないと簡単にアウトプットには反映しませんので、文法ドリルを繰り返してもムダです。ムダであることはSLAによって証明されています)。

ならべ方の基本がわかった上で、「疑問文は、通常の語順をひっくり返すことで注意を喚起する」という感覚がわかってくるのですね。

「英文法とは語のならべ方を教えるものだ」という原則がすみずみまで行き届いているのが「よい英文法書」の条件だと思います。そしてそのならべ方には「感覚」があるのです。文法とは「感覚の論理化」なのですよ。

というわけで、

一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
(2011/09/09)
大西 泰斗、ポール・マクベイ 他

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これはちょっと分厚い・・という人には、次の本はエッセンスが書いてあるのでいいと思います。


ハートで感じる英語塾 英語の5原則編―NHK新3か月トピック英会話 (語学シリーズ NHK新3か月トピック英会話)ハートで感じる英語塾 英語の5原則編―NHK新3か月トピック英会話 (語学シリーズ NHK新3か月トピック英会話)
(2008/02)
大西 泰斗、ポール・マクベイ 他

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なお、本当の初心者の人は、石崎さんの「カエルの英文法」も、ならべ方の原則という視点で書いてあるので、おすすめできるかと思います。


基本にカエル英語の本 英文法入門 レベル1基本にカエル英語の本 英文法入門 レベル1
(2007/07)
石崎 秀穂

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多読をレパートリーに入れよう

2013.08.12.01:07

まあ、SLAに従った学習法というのは「多量のインプットと少量のアウトプット」ということに要約されます。そして日本の環境では、インプットとアウトプットをつなぐものとして音読・オーバーラッピング・シャドーイングなどが効果的である(門田修平さんの研究)、と、まずこれを理解しておくことですね。

そこで具体的な方法論に落としていくと、教材は二つあって、一つは精読してさらにそれを音読・シャドーイング等に持って行くテキスト、もう一つはやさしめのテキストを多読するという、その二本立てをメインにするといいです。
森沢さんの音読パッケージも賛成なのですが、ただ森沢さんと違って私は多読は早い段階からやった方がいいと思います。具体的には Oxford Reading Tree から始めるか、もしくは Oxford, Penguin, Macmillan などの Graded Reader 、またはお好みに応じて児童書ですね(ハリー・ポッターはけっこう難しいですが)。
多読に関してはガイドブックが出てますので参照してください。


英語多読完全ブックガイド[改訂第4版]英語多読完全ブックガイド[改訂第4版]
(2013/03/13)
古川 昭夫、黛 道子 他

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TOEICなど急ぎでテスト対策をやらねばならない人以外は、多読を学習レパートリーに組み込んでください。このガイドブックは必携書と心得ましょう。本のレベル選択が重要なので、その情報は貴重です。そうしてだんだんレベルを上げていって、その助走によって普通のペーパーバックに進むというわけです。これをすれば、TOEICのパート7も楽勝ですよ(TOEICに出る語彙の勉強は必要ですが)。

これに、発音の基礎を勉強しておくこと(リズムも含む)が必須です。その他、『一億人の英文法』などを通読したり、基本単語のイメージを解説した本(英単語イメージ辞典など)を見る、語源の知識を得る、なども有効な手段ですね。

多読素材がどれだけ入手できるかは中級での学習効率を大いに変えますね。
私は、中国語・韓国語でそれをやりたいと思っているのですが、韓国語では多読用の本が出ているようです。


多読多聴の韓国語[初級編] 対訳世界名作文学多読多聴の韓国語[初級編] 対訳世界名作文学
(2012/09/04)
HANA韓国語教育研究会

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その他何冊かありますね。韓国語は特に、やさしい韓国語と日本語の対訳が効果的だと思います。ほとんど一対一で対応するので、日本語のこの表現はこう言うと容易にわかりますし、単語もすぐにわかるので、対訳で多量に読んでいれば自然と語彙力もつくでしょうね(まだやってはいないので、「たぶん」というか、理論的な推測なのですが)。たぶん欧米人はこの方法で他のヨーロッパ言語を学んでいるんじゃないかと思いますよ。例のシュリーマンの語学修得法も、対訳を使ったんですね(同じ本の各国語版を使って、そこにある単語をみな覚えてしまう)。

ただ、日本で作られているのは、多読教材とはいっても語彙数制限という意識が薄い出版社や編者もあるようです。それでは意味がないので、内容はチェックする必要があります。上にあげたのも中身は見てないので何とも言えません。

で、中国語は、読解教材はあってもわりとむずかしくて、語彙を制限してるのが少ない印象ですが、中国で、イギリスのGRをまねしたものがいろいろ出ています。「漢語風」とか「漢語分級閲読」といったキーワードで中国書を扱う書店で調べればありますよ。けっこう割高ですがしようがないでしょうか。ピンイン付でMP3のCDもついてますからね。

とにかくGRを読むという勉強は楽しいので、まだやってない人は絶対やるべきだと思います。
プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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