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白井恭弘『英語教師のための第二言語習得論入門』

2012.01.28.14:31

久々になりました。忙しかったですが、これから時々更新します。

白井さんの新著を読みました。

英語教師のための第二言語習得論入門英語教師のための第二言語習得論入門
(2012/01/15)
白井恭弘

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待望の著作ですね。これまで日本語教師のためのそういう本はあったのですが、英語教師のためのものはありませんでした。
なぜかというと、日本語教師養成課程には第二言語習得がカリキュラムとして組み込まれているらしいです。そのための教科書としての需要があるので本が出るわけです。
英語教師のための本がなかったということは、英語教員養成には必修ではないことが多いということです。実際、英語科教育法というのはあるのですが、旧来の学校英語のやり方を教えるものになっています。そういう勢力が強いので、それを脅かす第二言語の知識はあまり入っていかないということかもしれません。

いまだに、オーディオリンガル方式が最善だと公言してはばからない人が英語教育界に発言力を持っていたりするのですから驚きます。第二言語習得の考え方広まると、自分の既得権益がなくなる人が多いのです。

白井さんはこの本でも今の学校教育の問題点を指摘していますが、その大きなものは、インプットを軽視して「自動化モデル」に依拠しすぎていることです。つまり明示的知識を教えて、それが自動化されることを期待するというものですね。

私が高い評価をしている靜哲人先生でさえ、自動化モデルに傾きすぎているところを感じます。誤り訂正が絶対的に必要だという信念もそこから出てきますね。

第二言語習得論の知識が広まるといやおうなく英語教育が変わって行かざるを得ません。そういう意味で白井さんはとても重要な役目を持っていると思いますね。

余談ですが、私が免許を取ったときは、英語科教育法も実質的にはまったく習っていません。何の関係もない英文学の授業とかが英語科教育法に「認定」されていて単位が取れてしまったのです。
国語の免許を取った人の話では、「平安時代の漢文」についての授業がなぜか「書道」の単位になったということです。今はもうちょっとましになっていると思うのですが、昔の大学の教育ってほんとにむちゃくちゃでしたね(笑)

白井さんの本にも、授業法をまったく習っていない人は、自分が習ったのと同じスタイルで教えざるを得ない、とありましたがその通りです。アルバイトの塾教師の学生とか、みな、自分たちが中学高校で習ったスタイルで教えているでしょう? それに疑問を持つこと自体がないのですね。
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プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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