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多聴・リスニング学習のおすすめ

2011.11.22.19:56

次に、多聴向け教材を紹介します。

多聴といっても、細かいところを気にせず大要だけわかればいい、という聴き方を推奨する人もありますが、私はそうではなく、最初からスクリプトを見ながら聞くことをおすすめしてます。

リスニング教材で、スクリプトを見ないでどれだけわかるかまず聞いて、それからいろいろヒントを出しながらだんだん聞き取っていく、という構成をしているものがあります。このやり方もわからないものを聞かねばならない状況に慣れるためには一定の効果はあります。

ですが、リスニングというのはもっと簡単に、スクリプトを見ながら何度も聞いて、そのうちにスクリプトなしで聞いてわかるようになる、ということだけをたくさんやっていけばいいんですよ。ですから、教材としては基本的に、自分が楽にわかるレベルの英語で音声とスクリプトがセットになっているものなら何でもいいんです。

しかしただそれだけでは何となくリスニングの勉強をした気にならない人も多いですから、本を作るサイドとしてはいかにも勉強をするぞ、というぐあいにいろいろな課題を設定したようなつくりにしないとあまり買ってもらえないわけです。そういう事情があることも理解してください。

ですので、リスニング本におすすめの勉強法として、初めは見ないで聞け、そして・・とかなんとか書いてあってもそういうのは無視して、ただ初めはスクリプトを見ながら聞き、何度も聞いて見ないで聞けるようにする、ということだけやれば十分なんです。アルクの本には必ず最初は見ないで聞けと書いてありますがそれは無視しましょう。

最近は音読ブームで、音読用の本としてCDとスクリプトがセットの本がだいぶ出てきてますが、それも音読はやってもやらなくてもいいので、リスニング教材としてのみ使うやり方も十分OKです。

たとえばこういうものです。

英語で読む 日本昔ばなし Book 1英語で読む 日本昔ばなし Book 1
(2005/07/05)
ジャパンタイムズ「週刊ST」

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英語のレベルは英検準2級くらいだと思います。多くの人はこのくらいから始めるのがちょうどいいでしょう(もっとやさしくてもいいですが)。
どこがいいかというと、内容をすでに知っている話なので、推測がきくからです。「おじいさんは山に柴刈りに」は the old man would go into the mountains to collect firewood だとか、日本語で知っていることを英語でどう言うかがわかるのもいいですね。
そのように「最初は知っている話から始める」がスムーズに学習に入れるポイントです。その意味でこのシリーズはいいと思います。伊藤サムさんおすすめだけのことはありますね。

TOEIC900点以上のレベルの人にはアルクから出ているAFNアナウンスメントのシリーズがおすすめです。
これは米軍の公共CMですが、プロの声優が録音していますのでふつうのリスニング本とは全然おもしろさが違います。TOEICなどと違っていかにも「生」っぽい雰囲気がありますので、米軍という特殊な環境のものではありますが、アメリカ本土に行っても通じるリスニング力が鍛えられます。下の本のほかあと2冊あります。よっぽど米軍がきらいな人は別ですが、教材として優れていると思います。

AFN最強の生英語リスニング―スポット・アナウンスメントAFN最強の生英語リスニング―スポット・アナウンスメント
(2007/01/21)
不明

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ビジネス英語、英語の敬語表現

2011.11.22.19:34

さらに英語学習本レビューです。

この本はけっこういいと思うんですよね。

英会話ペラペラビジネス100 - ビジネスコミュニケーションを成功させる知的な大人の会話術 [CD2枚付]英会話ペラペラビジネス100 - ビジネスコミュニケーションを成功させる知的な大人の会話術 [CD2枚付]
(2002/03/16)
スティーブ ソレイシィ、Steve Soresi 他

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ビジネス英語といいますが、要は簡単な英語で言いたいことを確実に伝えるということです。この本は、今までのビジネス英語はむずかしすぎという視点に立って、できるだけ簡単な言い回しで言いたいことを的確に伝える表現を教えるというコンセプトです。簡単そうではありますが、実際にそれがすぐに口をついて出るか、ということですね。
あと、ふつうに知らない人・親しくない人・目上の人に言うときの言い方はどういうものかを教えようとしているのもいいです。それはスピーチレベルという問題なんですが、それはなぜか学校ではあまり教えてくれないものなんです。たとえば、I want to... なんていう言い方とか、座ってくださいという意味で Please sit down などと言ってはいけません。それは失礼な言い方です。I'd like to... とか、Have a seat. と言うものです。また、Will you open the window? だって丁寧さがたりません。

というわけで、この本については音読やシャドーイングする価値もありそうです。ただその前提として、簡単な英語による Graded Reader の勉強を平行してやって「簡単な英語によるインプット」を十分に取っておくのがいいです。

この本に限らずソレイシーさんの本はみなよくできているので、おすすめです。

そして、いま言った「丁寧な言い方がよくわからない」というのは日本の学校英語における欠点の一つですので、これをカバーする必要があります。デイビッド・セイン氏が書いている、日本人のヘンな英語を指摘する一連の本がありますが、そのヘンなことの大半は発音が悪いか丁寧な言い方を知らないかのどちらかです。この二つが学校英語の最大の弱点ですのでね、それも当然です。

というわけで次のような本も一度見ておくと損はしません。会話を学びたい場合の必須科目として敬語表現があると思ってください。ビジネス英語の基本も「失礼のない英語」ですからね。べつにむずかしいものではなく、たとえば I was wondering if you could... とか、そういう決まったパターンをいくつかできるようにしておけばいいだけです。

敬語の英語敬語の英語
(2005/12/05)
デイヴィッド セイン、佐藤 淳子 他

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ドラマで英語学習のための本

2011.11.22.19:20

さて、いま、英語勉強法の本の企画を立てているところなので、出版に向けてそろそろプロフィールも更新しました。

リサーチのためにいろいろ英語学習本を見ているので、その過程などを書いておきたいと思います。

海外ドラマが聴きとれる! ストーリーで学ぶ英語リスニング (CD BOOK)海外ドラマが聴きとれる! ストーリーで学ぶ英語リスニング (CD BOOK)
(2010/12/07)
森田勝之

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こちらは『映画英語のリスニング』の続編です。ドラマ仕立てになっているストーリーをもとに、そこに出てくる音変化を学んでいく本です。
音変化だけをみっちりとトレーニングする本もほかにありますが、このシリーズはけっこう楽しみながらできるのがいいと思います。私も前作をやってかなり得るところがありました。これからドラマDVDの学習をやっていこうという人にはおすすめできる本です。ただ前作と両方をやる必要はないです。どっちにするかというと、私の好みでは、前作のほうがドラマの録音のクオリティがちょっと高いように感じました。ですがそれは主観的なものかもしれません。

前作はこちら。映画英語というタイトルですが実際には60分ドラマ風です。

ボトムアップ式 映画英語のリスニング 新装版―NewYork Detective Story (CD BOOK)ボトムアップ式 映画英語のリスニング 新装版―NewYork Detective Story (CD BOOK)
(2007/08)
森田 勝之

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ドラマ学習をする場合はこの二冊のどちらかをやって、また進め方については次の本を参考にするといいでしょう。

捨てる英語勉強法<リスニング編>ネイティブ英語は海外ドラマで学ぶ捨てる英語勉強法<リスニング編>ネイティブ英語は海外ドラマで学ぶ
(2010/03/27)
井上 大輔

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スカイプ発音塾モニター二回目

2011.11.05.13:59

スカイプ発音塾モニターの二回目をやりました。
今回はついにthの音。
これがなかなかむずかしい・・一時間やってなんとかできるようになりました。
この人は、イの母音の時に口蓋音化が起こる傾向が強いので、なかなか「sh」の音がまざる癖が取れませんでした。
つまり、歯茎と舌が接近しすぎてそこに摩擦音が発生してしまうのです。
こういうことって、音声学のことを知らないネイティブでは絶対に直せないだろうな、と思います。
また、結局のところ、本を見て独習でトレーニングしてもできるようになるのはせいぜい2割くらいなんだ、ということがわかりました。それでもやらないよりはいいのですが。
これが最も対面授業が必要なことがらだ、という考えをさらに強くしました。
「スカイプ発音授業を全国的に展開せよ」とのキャンペーンを継続いたします(^^)

インプットとアウトプットのバランス、英語学習法本のあり方について

2011.11.02.12:12

ちょっとこちらを読んでみました。私はiPhoneは持っていないんですけど。

iPhone&iPadで英語をモノにする!―TOEIC900点も夢じゃない学習法教えますiPhone&iPadで英語をモノにする!―TOEIC900点も夢じゃない学習法教えます
(2011/06)
井上 大輔

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で、著者のiPhone英語本はもう一冊出てます。

iPhone最強の英語学習術iPhone最強の英語学習術
(2011/04/21)
井上大輔

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私は後者を読んでいたんですけど。で、なんで二冊あるかというと、ちょっと内容がかき分けられているんですね。「英語をモノにする」のほうは偶発的学習、「英語学習術」のほうは意図的学習にやや重心があるようです。

偶発的学習というのは要するに多読・多聴によって、いつのまにかできるようになることをいい、意図的学習というのは気合いを入れて実際に何かの練習をすることをいう、とおおざっぱに考えていいと思います。

私は偶発的のほうの「英語をモノにする」のほうがおもしろかったですね。
というのは、世にたくさん英語学習法の本は出てますが、大半は意図的学習のことを書いていて、偶発的学習の効果を強調するのはまだ少数派なのです。第二言語学習理論でわかったのはインプットによる偶発的学習の効果ということなんですが、一般の日本人にはあまり浸透はしていません。多読などの方法がいわれるようになったのは、それでも偶発的学習の要素が知られてきてはいるということなんですが。

でも日本人はまだまだ「鬼のスポ根トレーニング」が好きだというところもあるんですよ。学習法の本を買う人は、「これだけやらなきゃだめなんだよ」と叱咤されたいのです。それで「はい、やります!」と言うのですがなかなか続かなくてザセツする、というのが一般的なパターンでしょう。
「べつに無理して瞬間英作文とかシャドーイングとかやらなくたって、ただ英語をたくさん聞いて読んで、英語字幕でDVD見てりゃ自然とできるようになるでしょ」と言われるだけでは不安なのかもしれません。「そんないい加減なことでいいの?」という感じで。勉強というとねじり鉢巻きという感覚が抜けてないんですよ。

英語 そんな勉強ならやめてしまえ―英語嫌いが一夜にして治る本英語 そんな勉強ならやめてしまえ―英語嫌いが一夜にして治る本
(2004/05)
宮崎 伸治

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この本も、とにかく楽しみながら聞いたり読んだりしてりゃあいいんだ、と言っている本なのですが、本当のできる人はみんなそれを知っているんですよ。でもこの本が品切れになってるところをみるとあんまり売れてないのかもしれないですね。「最強の勉強プログラム」をびっちり書いてある本の方が売れるんでしょうね。

それで、iPhoneで「英語をモノにする」の本の話に戻るんですが、ちょっと心に残ったポイントは、「日本の英語教育ではアウトプットができないので、アウトプットの練習をしなければならないとみな思っている」という指摘ですね。たしかにそうです。世の中の学習プログラムはだいたいそうですね。でも実際は、学校の英語教育はむしろインプット不足でアウトプットを重視しすぎだといいます。これは大事なポイントですね。
つまり「診断」が違っているので「対処法」も違ってくるんですよ。「アウトプットの不足が原因」と思えばそれをやらねばならないということになるでしょう。それが瞬間英作文みたいな方法になります。だがこれは、あらかじめ、簡単な英語で大量のインプットがすでに入っていて、しかしそれをまだアウトプットする機会がない、という人には効果が高いでしょうが、初めからほとんどインプットがなさすぎるという症状の人はつらいだけですぐにやめてしまうことになります。

ほとんどの人は「英語が話せないのはアウトプットの練習が足りないせいだ」と考え、そのために英会話学校がはやるわけですが、真の原因は「インプットが圧倒的に不足しているせい」であるということなので、アウトプット量をひたすら増やす勉強法を採用するだけでは挫折するだけなのです。

学習法の本は多くあって、まったく誰もいままで考えたことのない新しい学習法を提示する、なんてことは難しいです。個々の方法そのものはどこかで見たことのあるものが大半だと思います。
ですから学習法の本で大事なのは

1 基本的な、言語学習についての考え方
2 いろいろある学習法の組み合わせ、バランスの仕方
3 具体的な教材の情報

こういうことでしょう。

1については、「偶発的学習」ということを考えに入れているかどうかがポイントとなります。ほとんどの学習法本は、それがあまり入っていません。それはまだ新しい考え方なのです。
2については、インプットとアウトプットの割合が問題となります。

「英語をモノにする」の本では、それを1:4または1:9がいいと言っています。つまりインプットのほうが多くです。
これが実は妥当な線なんですよね。第二言語習得の入門書を書いている白井氏も、「インプットを多く、アウトプットをちょっと」というバランスがいいと言っています。
ですので、アウトプット系の学習をメインにして、おまけにように多読もなどと書いているのは、アウトプットに偏りすぎの考え方ということになります。
最近は特に音読やシャドーイングをメインディッシュにするものが多くなっていますが、それも有効ではあるんですが、勉強時間の大半をそれにする必要はないです。ただ聞いてるだけ、DVD見てるだけで十分なんだ、ということを理解する必要があります。教材の本が一冊あったらそれを全部音読しシャドーイングしなければならないわけではなくて、ほとんどはCDを聞くだけでそのうち数ページだけ音読してみる、でもいいわけです。それと音読の場合は発音が悪いとインプットとしてはよくないものになるのでその注意をもっとするべきです(音読にはインプットでありアウトプットであるという両面があるので)。

ですので、「英語をモノにする」の本も、その割合は1:4~1:9なんだよということをもっと「鉄則」みたいな感じに強調するとさらによかったかと思います。そのバランスの問題がすごく大事なので。

あと3については、学習ガイドはポータルサイトのような役割をすべきです。つまり、ほかの本とか情報とかへのアクセスルートがたくさん提示されていることですね。この分野ならこの本がいい、というようなことです。実際いま英語の本や情報はあまりに多すぎるので、「自分に合ったのを選んでください」ではなくて、ある程度おすすめをいくつかに絞り込んで提案してもらうのがいいです。私もこういう本を読むときは、おすすめ本情報がいちばん有用ですね。すぐに古くなってくるのはまあしかたなんですけど。
プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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