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第二言語習得論入門書リスト

2010.11.26.11:13

旧ブログから始まってあっちこっちに散らばっている、第二言語習得についての読みやすい本をまとめてみます。

外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書)外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書)
(2008/09/19)
白井 恭弘

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こちらが基本となりますね。


外国語学習に成功する人、しない人―第二言語習得論への招待 (岩波科学ライブラリー)外国語学習に成功する人、しない人―第二言語習得論への招待 (岩波科学ライブラリー)
(2004/10)
白井 恭弘

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こちらはかなり薄いので読みやすいです。巻末に、著者のおすすめ学習法も出ていますね。


英語を学ぶ人・教える人のために―「話せる」のメカニズム英語を学ぶ人・教える人のために―「話せる」のメカニズム
(2006/04)
羽藤 由美

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わかりやすくまとまっています。
個人的には、外国語学習にかかる「時間」を指摘しているのが貴重ではないかと思います。


日本語を教えるための第二言語習得論入門日本語を教えるための第二言語習得論入門
(2010/06/01)
大関 浩美

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日本語教育の授業用ですが、ほかの言語についても妥当します。やさしいです。


日本語教師のための新しい言語習得概論日本語教師のための新しい言語習得概論
(2004/11)
小柳 かおる

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同じく日本語教育のテキストとして書かれていますが、上の本より詳しいです。最初に読む本ではないですね。


SLA研究入門 - 第二言語の処理・習得研究のすすめ方SLA研究入門 - 第二言語の処理・習得研究のすすめ方
(2010/08/20)
門田修平

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これはまだ読んでいないので、近々読んでみるつもりです。
追記: 借りました。これは、タイトル通りで、実際に卒論を書いたり、大学院で勉強しようという人のための「研究方法入門」の本でした。この記事であげてある入門書とは全く違うので、まちがって買わないようにしましょう。


こういった本をまったく読まずに、英語教育についていろいろ言ってみても、それは uninformed opinion というものです。
現実的に多くの人は、外国語の学習というものについて、数学や歴史などのような勉強と同じもののように理解しており、外国語はそういう「ふつうの学科」とは違う習得メカニズムがあるという事実に気づいていません。
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靜哲人『絶対発音力』正誤表

2010.11.26.00:05

この本を使った授業は第四部に入りました。ポンポンメソッドの指導法を研究中です。

さて、これまでにわかったケアレスミスです。靜先生見てますかね~
私は普通に読んでる人よりはるかに隅々まで見ているつもりなので、いろいろ発見します(^_^;
本というのは、この程度のまちがいは必ずあります。

p.169 ton の発音はこの音ではありません。
p.183 track B-63 の録音の順番が本と違っています。
p.207 advantaenous → advantageous
p.220 meetinng → meeting
p.222 Rome is not built in a day. dayのところは大ポンですが図が小ポンになっている。
p.223 devine → divine

知られざる英会話のスキル20

2010.11.25.23:42

知られざる英会話のスキル20(CD BOOK)知られざる英会話のスキル20(CD BOOK)
(2010/06/25)
日向清人、狩野みき 他

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この本は、かなりいいな~ と思いました。
ある程度英語ができる人向けですが、実際の会話で多用する「つなぎのことばの定型」がたくさん紹介されています。実際、こういう決まり文句を知らないためになかなか円滑に話が進まないことって多いんですね。単純にフレーズばかりが収集されている会話本とはひと味も二味も違います。というのはアカデミックなディスコース分析の成果が取り入れられているのですね。かなりのおすすめです。

日本の英語教育に不足しているものとその対策

2010.11.25.23:35

この「日本の英語教育の不足しているもの」についてずっと考えてきました。というのも、その教育の「被害者」として、ちっとも英語ができるようになっていない人たちを日々相手にしているからです。

第二言語学習研究からの知識をもとに考えると、次の問題がありそうです。

第一に、「意識的な学習過程」のみが重視され、「無意識的な、ナチュラルな、偶発的な学習過程」が考慮されていない、ということがあります。具体的にいえば、多量のインプットによって自然に身についていく、わかっていくという過程がうまく取り入れられていないことにあります。これを補うには、思い切ってやさしい英語を大量にインプットしていくことが必要です。これにはSSS式多読法が参考になると思います。

そういう「教えたぶんは身につくはず」という意識的学習だけを考慮した学習観に立っているので、テストなどもそういう前提でおこなわれています。これが大きな問題ですね。
実際、多読などナチュラルな学習をさせようとしても、テストの点数に直結しないので、生徒や保護者の理解を得られなかったりするんですね・・ 結果、学校のテストでいい点をとっても英語ができることに直結しません。本当は、成績がいいことはすなわち英語ができるようになることでないといけません。テストにおける文法の比重が大きすぎるかもしれません。

SLA(第二言語習得)研究では、「文法を教えたからといってすぐに使えるようになるわけではない」ということはほとんど常識とされているんですが、これは日本の英語教育界の常識とはなっていないのが現状です。

第二に、音声的な面の教育の欠如です。あまりにも書き言葉に偏っています。基本的な発音や、文のリズム、音のつながりや省略などについて、かなりの時間をかけてみっちりやるべきなのです。教科書のテキストはみな完全に自然な発音で音読できるまでにもっていくことが望ましいです。そのために教科書をCDつきにするのは必須です。また、多くの英語教師が音声指導のトレーニングを受けていないのも大きな問題としてあります。高校卒業までにまともな音声指導を一度も受けたことのない人がたくさんいます。こちらを補うのはしっかりした発音訓練と、それを前提とした音読トレーニングです。これにも今は各種の本が出ています。

第三に、教科書の内容に話し言葉のスタイルが少なすぎると思われます。自然な対話とはどういうものかというのを、中学英語がおわったあたりからどんどん取り入れるといいです。会話を円滑にする定型的な言い回しや、敬語的なていねいな言い方など、つまりは会話の定型を知るということです。それをしないのは、大学受験では出題されないからですね、要するに。センター入試でそういう問題を入れればけっこう変わってきますよ。こういう分野を補うには、本だけではなく、ドラマや洋画のDVDを英語字幕つきで見まくるという勉強法が効果的だと思います。あるいはイングリッシュジャーナルとかのインタビューなんかもいいですね。私はほとんどそれで覚えましたね。

どうしても大学受験の英語は、音声面を犠牲にしても論文みたいな英語を読めるようにする、という方向になります。そういうニーズがある人はもちろんいいのですが(かく言う私も、フランス語やドイツ語に関しては完全に会話を捨てて読むことだけに特化した勉強をしましたし)、それは日本国民全体のニーズではなく、普通の人はそういうむずかしい英文は読めなくてもいいから簡単なことを英語で言えるようになりたいというニーズも強いはずです。そのニーズに応えるには受験英語とは違った教材・勉強法が必要なのですが、そういうものがあまり開発されていないのですね。

実際に会話をする時間が少なすぎるというのは、クラス人数と授業数からすればどうしようもないので、これはもうオンライン英会話スクールを活用してがんがんやるしかないです。
オンラインスクールはただ会話の練習相手になってもらうというだけで、他には期待しない方がいいです。文法などの勉強は自分でやった方が効率的です。また、発音指導は、日本人のトレーナーの方が、日本人の弱点を熟知しているのでいいと思います。

文科省は、コミュニケーション重視の方向へ振ろうとしているようですが、いまだ、インプットの重要性というものをわかっていないという印象があります。会話のクラスを増やせばいいという問題でもないです。とにかく教科書のCD添付から始めてほしいですね。

英語の発音パーフェクト学習事典

2010.11.11.23:29

英語の発音パーフェクト学習事典英語の発音パーフェクト学習事典
(2000/10/20)
深沢 俊昭

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パーフェクトというのはある意味すごいネーミングですが、たしかに、発音について注意すべきポイントを網羅しているけっこう厚い本です。ただ、個々の音についての説明は、あまりありません。そういうことは他の本で勉強した人が、リズム、リンキング、音変化、音脱落などより高度な発音学習をするための本ですね。発音の入門向き本を一冊やってから取り組むと効果的でしょう。音声学の本以外ではここまで詳しい本はないようなので貴重な存在です。
プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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