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言語類型論と日本語・英語

2010.04.24.10:00

新学期でいそがしかったものでひさびさの更新となりました。その間、読んだ本などをレビューしてみます。

最初に

世界の言語と日本語 改訂版―言語類型論から見た日本語世界の言語と日本語 改訂版―言語類型論から見た日本語
(2009/06)
角田 太作

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言語類型論から見た日本語ということです。日本語は世界の言語全体でどういう位置にあるかということですね。
よく「日本語は特殊だ」といわれますが、それは西欧語を基準にした話で、世界的に見れば日本語の文法はそれほど特殊ではありません。たとえば日本語はSOV型の文法ですが、これは世界の言語の中で最も多いのだとか。
そういうことはわかりますが、この本は専門的でちょっとむずかしいですね。わからないところがかなりあったので、斜め読みという感じです。面白いのは、「英語は特殊だ」という章です。

言語類型論入門―言語の普遍性と多様性言語類型論入門―言語の普遍性と多様性
(2006/10)
リンゼイ・J. ウェイリー

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これを先に読むべきでした。こちらはむずかしいといってもまだなんとかなります。概説として優れているな~ という感じです。

ただこれらは文法のみにフォーカスしているので、文字体系については触れていませんね。日本語は文法は特に特殊ではないですが、表記法はかなり独特だと思うのです。日本語論としてはそこは入れるべきではないでしょうかね。

これらを読んだ知識から私が考えたことですが、

英語はやはり日本人にとって学びにくい言語だと思います。
英語は日本語と違うSVO型の語順です。また、SVO型言語ではふつう修飾語は後置されるのですが、英語では前置されることもあり、一貫性がありません。
角田氏も指摘するように、疑問文・否定文の作り方が異常に複雑です(このため、それができるようになる過程で、「中間言語」の段階を経ないといけないのでしょう。日本語が「か」をつければ疑問になるというように、「疑問のマーカー」をつければよいという言語も多いそうです)。ドイツ語などは do のような助動詞を使わずすべて倒置で疑問を表しますが、この倒置で疑問というパターンはヨーロッパ語にしか現れないのだそうです。
あと、「何が何でも絶対に主語を入れねばならない(省略不可)」というのも、言語としてはかなり珍しい特徴だそうです。
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新しい日本語学入門

2010.04.08.22:36

新しい日本語学入門―ことばのしくみを考える新しい日本語学入門―ことばのしくみを考える
(2001/02)
庵 功雄

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あちこちで推薦されている定評のある本らしいですが、たしかにいい本ですね。
日本語学を概観しようという人には最適でしょう。むずかしすぎずやさしすぎず、という感じでしょうか。
参考文献がたくさんのっているのもいいです。

日本語文法と古典教育

2010.04.07.00:02

はじめての人の日本語文法 (はじめての人シリーズ)はじめての人の日本語文法 (はじめての人シリーズ)
(1991/03/09)
野田 尚史

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これも読みましたよ。
なんか脱力してくる表紙ですが、中身はなかなか濃いです。
教師と数人の学生とのディスカッションという形式で進んでいます。

こういう日本語文法の知識というのは、語学教師だけでなく外国語を学ぶ人にも有益なので、学校でも教えればよいと思うのですが、なぜ学校の国文法というものはこれと違うものになっているのでしょう。
日本語教育の人はみな、学校文法はまったく使えない、という判断をしているみたいです。それはもうコンセンサスになっていますね。
ではなぜそういう使えない学校文法というものがあるのかというと、この本の著者は、「それは古典文法への導入として考えられている」と言っています。つまり、古典文法をもととしてそれを現代語に(むりやり?)あてはめて作られているそうです。ですので、古典文法との整合性はあるので(未然、連用、終止、連体・・とか)、それをやっておくと古典を学ぶときの準備となる・・ということらしいのですが。

古典文法の活用とか、そんなに覚えてなくていいんじゃないかと思うんですよね。古典というのは、現代語訳と対比して、これがそういう意味になるのか、と納得すれば十分だと思います。古文を与えられて、わずかな注釈だけでそれを訳せ、なんていう問題に答えられるようになる必要がどれだけあるのか。古文を、外国語みたいなノリで学ばせているわけですが・・ そもそも、私たちふつうの人々が読もうとするような古典作品は、必ず原文と現代語訳が対比されたテキストが出ているはずです。たとえば『新編日本古典文学全集』なんかで、これにも入っていないような作品を普通の人が原文で読もうとする、という事態はまず起こりません。現代語訳を見ずに古文を読める、なんていう古文読解力は、日本文学、国史などごく一部の専門コースに行く人だけでいいはずです。英語でさえ、「和訳先渡し授業」が導入されつつあるのですから、古典授業も、現代語訳との対訳で教えて、訳をさせていた時間が余ったら音読の練習をさせればいいと思うのですが。

・・でも、そういう学校文法を教えろ、と決められているのですから、国語の先生は勝手に日本語教育の文法を教えるわけにはいきません。公務員は大変ですね(^^;

初級を教える人のための日本語文法ハンドブック

2010.04.06.23:47

初級を教える人のための日本語文法ハンドブック初級を教える人のための日本語文法ハンドブック
(2000/05)
庵 功雄ほか

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日本語文法の本を少しずつ読んでますが、これはわかりやすいですね~ 
たぶんこのあたりが日本語教育での文法のスタンダードなのでしょうかね。
助動詞を認めず、すべて活用語尾としてとらえています。
形容動詞というものは、ナ形容詞と呼ばれます。

だいぶ日本語文法もわかってきました。なかなか面白いです☆

「中上級を~」てのもあるので、それも買いましょうかね?

日本語文法勉強中

2010.04.04.20:21

日本語文法・形態論 (1978年) (教育文庫〈3〉)日本語文法・形態論 (1978年) (教育文庫〈3〉)
(1978/01)
鈴木 重幸

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こちらは古い本ですが、荒川洋平『日本語という外国語』に第一番に推薦されていた本ですので、古本で探して入手してみました。

名詞につく、学校文法で言う格助詞を名詞の格語尾として位置づけ、「が格」だとか「に格」などを作っています。

日本語と同じ膠着語での文法体系はどうなっているのでしょうね? そんなことも気になってきました。
たしか韓国語では格変化という考え方ではなく、やはり助詞という説明だったように思います。
トルコ語、モンゴル語ではどうなっているのか・・白水社の「~語のしくみ」シリーズでも見てみようかと思いましたが、あまりにも閑人の世界のような気もいたします(笑)
プロフィール

SH

Author:SH
東京大学大学院総合文化研究科出身。現在、地方の公立大学教授。第二言語習得研究・音声学等の知識をもとに25年以上にわたり英語教育に携わる。
TOEIC990点。
英語のほかいろいろな言語をやってみました。フランス語・ドイツ語・中国語も本を読むことはできます。現在は中国語とロシア語を学習中で、自分の外国語学習理論による多言語習得をめざしています。ハングル能力検定3級合格。

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